国際結婚の手続き・ポイント【日韓夫婦】

国際結婚

2019年10月に韓国人の妻と結婚をしました。

厚生労働省が例年発表する人口動態調査によると、2019年の国際結婚の割合は全体の3.7%でした。

1980年までの国際結婚の割合は1.0%未満でしたが、1980年年代から急増し始め、2006年には6.1%にまで増えましたが、それ以降は下降しており、近年は3.0〜4.0%程度です。

「2019年 日本における婚姻 確定数」

婚姻総数:599,007件

夫婦の一方が外国人(国際結婚):21,919件(婚姻総数の3.66%)

夫婦の一方が朝鮮・韓国人:3,442件(婚姻総数の0.57%、国際結婚の15.7%)

出典:「政府統計の総合窓口(e-Stat)」、統計名:人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻 、表番号:9-18、
    表題:夫妻の国籍別にみた年次別婚姻件数・百分率 

国際結婚の中でも相手が韓国人のパターンは常に高い比率を保っています。今回は国際結婚の基本的な内容とともに、日韓夫婦の結婚手続きについて記載します。

読んでほしい人

・日韓カップルでこれから日韓夫婦になろうとしている方
・韓国籍以外の国籍の方と国際結婚される方

日本でも他の国でも、一緒に住む(生活する)ためには在留資格が別途、必要になります。

結婚手続き(超基本)

結婚は国によって、考え方や手続きが大きく異なります。まずは相手の国における結婚および国際結婚の手続きを理解する必要があります。

日本の結婚手続きについては、市区町村役場、または相手の国にある日本大使館や領事館。相手の国の手続きにについては相手の国の市区町村役場、または相手の国の駐日本大使館や領事館に問い合わせしましょう。必要書類だけではなく、どちらの国から行うのがベストかもアドバイスいただけると思います。

基本的に国際結婚の手続きは夫婦両国へ手続きを行う必要があります。

A国(またはB国)で婚姻手続きを行い、B国(またはA国)で婚姻の報告的手続きを行う。

婚姻関係が成立するのは先に手続きを行った国の日付になります。A国で最初に手続きをしたら、A国での手続き完了日が婚姻成立です。

「他国で成立した結婚は有効な結婚とみなす」という国でなければ、手続きしていない側の国ではお二人は独身同士ということになります。

ちなみに日本は手続きは必須です。相手の国で婚姻成立してから、3ヶ月以内に日本でも手続きを行わなければなりません。

どちらの国で先に手続きを行うかは、現在どこに住んでいるか、必要書類の違い、手続き方法の違い(先に行う場合と後に行う場合)を考慮して、できるだけスムーズな方を選びましょう。

結婚手続き(日韓夫婦)

ここでは私の経験をもとに記載します。書類がどこまで必要か、役所や大使館(領事館)によっても変わりますので、事前に役所へ確認することをお勧めします。

私の場合は妻と遠距離恋愛をしており、私は日本、妻は韓国に住んでいる状態でした。結婚後は日本で一緒に生活する予定であること、また基本的には日本で先に結婚手続きした方がスムーズということで、日本で先に手続きをしました。

日本の役所で結婚手続き

【私(日本人)が用意したもの】

  • 婚姻届
  • 戸籍謄本

婚姻届の証人は私の友人と妻の日本人の友人に依頼しました。

【妻(韓国人)が用意したもの】

  • パスポート(日本語翻訳付き)
  • 基本事項証明書(日本語翻訳付き)
  • 家族関係証明書(日本語翻訳付き)

2つの証明書関係は大使館(領事館)でも取ることができますが、2週間程度はかかると思います。妻は韓国に住んでいましたので、韓国の役所で入手して、日本に持ってきました。

婚姻関係証明書が必要な場合もありますが、私の場合は日本の役所が過去の経験から、家族関係証明書で十分と言われたので、提出しませんでした。

役所への結婚手続きが終わると、そのまま「婚姻届受理証明書」を発行してもらいます。それを持って、韓国側での手続きを行います。

婚姻届受理証明書ですが、役所の込み具合等にもよりますが、手続きの関係上、2時間〜半日以上程度かかる場合もあります。

韓国領事館で結婚手続き(報告的手続き)

「韓国人が用意するもの」

  • 婚姻届受理証明書(韓国語翻訳付き)
  • 家族関係証明書

韓国側での手続きにおいて、私(日本人)に関する書類は不要でした。また、韓国側での手続きが完了するには2週間程度かかると言われました。

以上が、私が行った結婚手続きです。

韓国領事館が私の住む場所から近いところにあったので、1日で午前中に日本側、午後に韓国側の結婚手続きを終わらせることができました。

書類翻訳

どちらの国においても、相手側の書類を提出する際は基本、翻訳が必要と考えている方がよいです。

日本での結婚手続きにおいては外国籍の相手に関する書類には日本語翻訳が必要です。翻訳は本人が行っても問題ありません。

「届書に添付する書類その他市町村長に提出する書類で外国語によって作成されたものについては、翻訳者を明らかにした訳文を添付しなければならない」

戸籍法施行規則第63条の2

私はワードを用いて翻訳書類を作成し、下部に翻訳者である自分の名前(署名)を下部に入れました。

結婚に関する書類の翻訳は辞書を用いれば、誰でも可能です。特に、どちらかの母国語でコミュニケーションを取っているカップルにとっては全く難しくありません。

お互いの母国語以外(例えば英語)でコミュニケーションを取っている場合は難しいかもしれませんが、代行サービスなどを利用しましょう。

書類の有効期限

すべての公的書類(戸籍謄本、住民票、○○証明書など)は有効期限があります。日本は一般に3ヶ月以内ですが、韓国も一般的に日本と同じ3ヶ月です。

基本は手続きをする直前に各必要書類を一式、用意することになると思いますが、古い書類については提出先に確認するようにしましょう。

戸籍

日本人の場合、未婚の方は親の戸籍に入っており、結婚する際に、親の戸籍から抜け出し(除籍)、配偶者と新たな戸籍ができます。しかし、外国人には日本の戸籍は存在しません。

外国人と結婚する際は、日本人であるあなた1人の戸籍ができます。外国人配偶者についてはあなたの戸籍の身分事項欄に名前や国籍などの情報が記載されることになり、婚姻関係を証明することができます。

名字

日本においては、結婚すると夫か妻の戸籍が一緒になるため、どちらかの名字に統一することになります。しかし、外国人は戸籍を持つことができないため、名字自体を変えることができません。よって、国際結婚では何もしなければ、夫婦別姓になりますし、それが認められています。

夫婦の名字を統一したい場合は以下の方法で可能です。ただし、別途、手続きが必要です。

夫が日本人の場合、外国人の妻が夫の名字を通称名として登録する(本名は変わりません)。

夫が外国人の場合、日本人の妻が外国人配偶者の氏への氏変更届を提出し、戸籍から名字を変える。

夫婦同姓、別姓どちらもメリット・デメリットがあります。相手国の文化、またどこの国で生活をしているのかも考慮して、選択をするのが良いでしょう。

私達は夫婦別姓を選択しました。韓国は夫婦別姓であり、妻も夫婦別姓を望んだためです。結婚して数年立ちますが、今まで困ったことは1度もありません。

ちなみに子供の名字は戸籍上の名字になります。私の戸籍に入るので私の名字です。韓国は夫婦別姓ですが、子供は夫側の名字を引き継ぐので、韓国においても、子供は私の名字です。

まとめ

国際結婚の手続きは日本人同士と結婚するよりは書類の準備や両国で手続きするなど、時間と労力を使います。

少しでもスムーズな方法、また書類の不備等がないように、事前に両国での手続き方法を調べたり、問い合わせをして、手続きを行いましょう。

結婚の手続きよりも一緒に住むための在留資格(配偶者ビザなど)を取得するほうが何倍も大変です。結婚の手続きは最初の1歩と捉えて、ミスのないようにしましょう!

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